ミネラル不足

ミネラルの役割

ミネラルは、糖質、脂質、タンパク質、ビタミンと並ぶ5大栄養素です。ミネラルは体内でつくることができないため、日々の食事から摂取する必要があります。

ミネラルは私たちのカラダをつくるために必要なのはもちろん、カラダの機能を維持し、調整する役割も担っています。

  • カルシウム

骨や歯を作る主要な栄養素。体のなかに最も多く存在するミネラルで、すべての生命活動の中心的役割を担っています。

赤血球を作るのに必要な栄養素。赤血球は、肺で酸素を取り込み、全身へ送り届ける重要な役割を果たしています。

  • マグネシウム

骨や歯の形成に必要な栄養素。体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液の循環を正常に保つ役割もあります。

年代によって注意したいミネラルの役割

ミネラル不足は、体の不調を引き起こす原因になります

研究報告:ミネラル吸収促進

ミネラル不足

1日あたりのカルシウム摂取量は全世代で不足しています

全世代で不足しているミネラルが「カルシウム」です。その背景には、核家族化・共働き・高齢者の単身生活といった生活スタイルの多様化と、それに伴って加工&レトルト食品・外食などが増えている食文化・食生活の変化があります。現代人にとって、毎日の食事から多くのカルシウムを摂ることは思った以上に難しいのです。
また、カルシウムは1度にたくさんとってもカラダにためておくことができず、必要のない分は排泄されます。したがって、補給し続けないと不足していきます。不足した状態になると、適正な血中カルシウム濃度を保つため骨からカルシウムが溶け出すようになり、骨が弱くなってしまいます。世代を問わず、日頃から積極的にカルシウムを摂取する必要があります。

カルシウムの年代別吸収率

加齢によってカルシウムの吸収率は低下します

牛乳から同じカルシウム量を摂ろうとした場合

※カルシウム摂取量700mg、牛乳1本カルシウム220mgとして計算

出展:
Am J Clin Nutr,47,262-264,1988
J Bone Miner Res,4,479-475,1989
J Bone Miner Metab,21,28-33,2003 より作成

男女ともに、成長期に差し掛かる12~14歳のカルシウム摂取推奨量が最も多くなっています。この時期に摂取するカルシウムは健やかな体づくりに役立つのはもちろん、最大骨量を高める点で中高年やシニア時代の骨粗しょう症などを予防するポイントにもなります。

中高年からシニア世代になると、食事の量が減ることに加え、カルシウムの吸収率が下がります。また骨代謝バランスが崩れて骨密度が減少してしまうことが避けられないため、カルシウム不足にならない心掛けがより必要です。無理して多くの量の食事をとるのではなく、カルシウムの吸収率を意識して、バランスの良い食事をすることがポイントです。

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