お通じの悩み

便秘はさまざまな病気のはじまり

昔から、快眠、快食、快便は健康のバロメーターと言われているように、快適な排便は健康を維持するためにとても重要です。便秘は、そのほとんどが一過性で心配のないものですが、なかには放っておくと重大な病気につながる場合もあり、早めに改善することが大切です。

研究報告:お通じ改善

肌トラブル、痔、自律神経の乱れの原因にも

腸の健康と肌の健康には深いつながりがあります。便秘が続くと、腸内環境が悪化して肌荒れや吹き出物などが起こります。また、腸内環境の乱れは自律神経の乱れにもつながり、自律神経が乱れることで肌のターンオーバーがうまく機能せず、肌トラブルを長引かせる原因にもなります。
そして、男性だけでなく、実は女性にも多いといわれる痔も、その大きな原因は慢性的な便秘によるものと言われています。

女性は幅広い世代で便秘に悩んでいる

女性は便秘がち。そんなイメージを抱いている人は多いのではないでしょうか。実際、女性は幅広い世代で便秘に悩んでいます。
その原因のひとつには、女性は男性に比べて一般的に筋肉量が少ないため、腸を動かすための腹筋の力も弱く、便を押し出す力が不足しているからと言われます。
女性特有の生理も便秘に大きく影響します。生理前に増える女性ホルモンの一種、黄体ホルモンは大腸のぜん動運動を抑える働きがあるため、特に生理前には便秘になりやすいのです。また、無理なダイエットで食事量を減らすことは、食物繊維不足や排便回数の減少につながります。

世代別の便秘有訴者率

出典:厚生労働省「国民生活基礎調査平成28年度」の統計表より作図

高齢になるほど便秘は増加、
男性も高齢になると便秘が増える

便秘を自覚している人は、若い世代ほど女性が多いですが、高齢になるにしたがって、男女ともに増加します。高齢者の便秘の原因は、食事や水分の摂取量が減って便が硬くなり、筋肉の衰えによって排便がしにくくなるためと言われています。慢性便秘は、高齢者の多くが悩む病気のひとつに数えられています。

日頃から、無理のない運動や、少量でも栄養バランスの良い食事を心掛け、
お通じをスムーズにする健康習慣を身につけることが大切です。